アジャイルになるためのマインドセット

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アジャイルのマインドセットは「私は知らない」だ。

市場は動的だ。
顧客ニーズも変わる。
テクノロジーもどんどん進化する。
競合他社も、次々に新しいプロダクトを投入してくる。
外的環境はめまぐるしく変わっていく。
だから、相対的に我々のポジションも変わっている。同じ事を継続しても、現状維持すらままならない。

変化のペースは昔より遙かに速い。

対して、従来型プロジェクトにおけるプロジェクトマネージャーのマインドセットは「私は知っている」だ。
だから、「私の言うとおりに行動しろ。ついてこい!」である。
イメージはかっこいいが、目の前の現実を直視せず、過去の実績と勘に頼る行動は命取りだ。今まで上手くいった方法が、これからも有効かどうかはわからない。

アジャイルでは「謙虚さ」が大切だ。
自分は知らない、わからない、という概念からスタートする。誰も未来を予測することはできないのだ。将来を予測する人間の能力には限界があることを認めよう。

アジャイルは経験主義である。経験主義のアジャイルでは、学びを味方に付ける。
実験を通して学び、経験を重ねて強くなる。
経験により加速する。

今の時代、「何でも知っている。だからついてこい」と言うのは難しいし、傲慢な考え方だ。
未来を100%の精度で読める人間はいない。人間は、元来、未完成なものだ。
ロボットのように常時稼働できない。休まないと生きていけないし、生身の人間なんだから、作業のムラもどうしたって出る。だから、チームでカバーするのだし、やり方も改善していくのである。

謙虚になり、探索しながら学びを蓄積し、つくる精度とスピードをあげていく。

「自分は何でも知っている」という幻想に惑わされず、「私は知らない」から始めよう。
行動しながら学び、ぐんぐん加速していく。それがアジャイルの生き方だ。

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