大規模アジャイル開発フレームワー”SAFe”のリスク分類方法

大規模アジャイル開発フレームワークであるSAFeをご存じだろうか。SAFeはScaled Agile Frameworkの略で、ディーンレフィングウェル氏(Mr. Dean Leffingwell)が考案した大規模アジャイル開発の枠組みである。

(SAFeサイトより抜粋)

フルサイズのSAfeには4階層ある。上位レベルから以下の順になる:

  1. ポートフォリオ
  2. 大きなソリューション
  3. プログラム
  4. チーム

この下2つ、すなわちチームレベルとプログラムレベルでリスクを特定する。

SAFeのリスクは4つのグリッドで分類する。”ROAM”(ローム)と言われる方法である。

(SAFeサイトより抜粋)

  • 解決済み
  • リスクオーナーによる追跡
  • 受入
  • 軽減処置

このロームボードはSAFeの要であるPI Planning(プログラムインクリメントプランニング)イベントで作成される。

「解決済み」は、チームで話し合い、リスクが発生しないアプローチを選択したり、フィーチャーやストーリーを切り崩して、リスクのある部分をスコープから外すよう調整する。

「リスクオーナーによる追跡」は、リスクを追跡し主体的に対応していく担当者を割り当てる方法だ。

「受入」は、コントロールできないリスクのこと。または、軽微でアクションすると返って高つくと判断されるリスクである。

「軽減処置」は、リスクによる影響を軽減するために何らかの手を打っていくリスクであり、その打ち手はイテレーション計画に盛り込まれる。

PIプランニングは通常2日間で行われるが、チームレベルでロームボードを作成し(Day1)、次ににプログラムレベルでロームボードを作成する(Day2)。二日目のロームボードには、チーム横断的なプログラムレベルのリスク、そしてプログラムの外から影響を与えるリスクも含まれる。

ロームボードを作成した後、個々のリスクの発生率と損失日からリスク・エクスポージャーを算出し、リスク遷移をリスクバーンダウンチャートでイテレーション単位で追っていくのもオススメである。

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