スクラムイベントの1つであるスプリントレトロスペクティブ、通称「ふりかえり」。あなたはどこで開催しているだろうか。
ふりかえりは、通常レビュー後に連続して行うから、レビューと同じ場所であることが多い。ステークホルダー向けの専用デモスペースがある場合は、チームエリアに戻って実施することもあるだろう。ふりかえる際、チームボードを眺めながらリフレクションするから、チームエリアの情報ラジエーターが見える方がよいとも言える。
スクラムではふりかえりは日常的に行う。公式には1~4週間のスプリント単位だが、毎週とか毎日ふりかえるチームもある。だから、ネタが尽きたり、形骸化しやすい。スプリントレビューでは毎回新しいモノを検査するからいいが、レトロでは「スプリントの過ごし方」という固定テーマだから、意識していないと効果が薄まりがちだ。
そこで、ふりかえりを非日常空間で行うことをお薦めする。あえて、チームエリアから離れた会議室を予約してみる。コーヒーやお菓子を持ち込んだり、ボールとかいつもと違うグッズを持っていったり、普段と違う雰囲気の中でふりかえるのである。
環境が変わって、いつもと違う空間で、違う音、違う空気だと、新しいアイデアも沸きやすい。
私も1~2ヶ月に1度海を見ながらふりかえりをしている。このふりかえりはスクラムではないが、普段の生活とか、これからの事とかをあえて生活圏から離れたところでするのである。
時間があるときは江ノ島まで車を走らせるが、通常は海ほたるである。海ほたるは都内から30分でいける。混んでいなければ往復1時間だ。1~2時間海を眺めながら考え事をしたり、ふりかえっても半日もかからない。
海ほたるがいいのは、全面海と空だから、視界を遮るモノがない。この広い空間を眺めているだけで、心が落ち着き、頭が整理されてくる気がする。空を行き交う飛行機も思考に広がりをもたせてくれる気がするのだ。5階の屋上をのんびり散歩したり、4階のスターバックスで海を眺めながらコーヒーを飲むのが私のお気に入りの過ごし方だ。海ほたるは24時間営業しているし、駐車場も無料だから使いやすい。週末の昼でも平日の夜でも、頭がごちゃごちゃしているときに利用している空間だ。
スクラムのふりかえりは海ほたるという訳にはいかないかもしれないが、天気のいい日は建物から出て表の芝生でふりかえったり、あえて生活圏を離れて非日常の中でふりかえるのが変化があっていい。
スクラムのイベント自体は固定化するが、ふりかえりの手法や空間に関しては、意識して変化をつけていくのがお薦めである。
ふりかえり手法についてはこの一冊「アジャイルレトロスペクティブズ」。併せてどうぞ。
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