最近自宅のエアコンを買い換えました。
そして、購入してから気づいたことなのですが、エアコンの温度設定が0.5度刻みでできることを知りました。25度では寒いけど、26度では暑いという場合、25.5度が丁度いいということなのでしょう。夜休む時には0.5度温度を上げるという使い方かもしれません。
世間のニーズがあるから機能があるわけですが、個人的には過剰なサービスのように感じました。
アジャイルでは、プロダクトやチームの状況・状態を把握するためにメトリクスを取得します。メトリクスがないと、よくなっているのかわるくなっているのかわかりません。特に、アジャイルのようなインクリメンタル開発では、イテレーション単位のメトリクスをプロットしていきトレンドを理解することが大切です。
メトリクスには2種類あり、製品・サービスの成果を表わすプロダクトメトリクス(プロダクトKPI)と、チームの状態を知るチームメトリクスがあります。
- プロダクトのメトリクス (KPI)
- 売上額(率)※月単位、四半期単位、前年度比
- 利益額(率)※月単位、四半期単位、前年度比
- 注文数(新規・既存)
- 申込数(新規・既存)
- 契約数(新規・既存)
- 継続率(継続期間)
- PV、クリック数、いいね数
- アポ数
- キャンセル率
- 顧客満足度調査の結果(アンケート)
- チームのメトリクス
- ベロシティ
- 理想時間
- リードタイム
- スループット
- サイクルタイム
- 待ち時間
- 活動割合(率)
- チームムード図
- ニコニコカレンダー
- スキルマップ
- 満足度調査の結果(アンケート)
メトリクスを取る際重要なのは、なぜ計測するのか目的を明確にすることです。なんとなくデータが取れるから、で始めてはいけません。データを集める目的を明確にし、評価する為に必要なデータレベルを定義します。メトリクスの粒度は大きすぎても小さすぎてもいけません。
データを集めるにはそれなりに時間がかかります。仕組み化する上で、システムの作り込みが必要になるケースもあります。それなりの投資が求められますので、その投資に見合うリターンがあること、評価できるデータ種類と粒度をあらかじめ定義しておくことが大切です。
0.5刻みでデータを取ることが必要なのか、事前に確認しておきます。
また、メトリクスの取得単位も、組織全体、製品・サービス単位、チーム単位、メンバー単位など様々あります。不用意にメトリクスを細分化すると、チームや個人間の競争意識や敵対心を誘発しかねません。メトリクスの取得は当事者がよくなるために計測するのであって、マネジメント向けのレポーティングや個人・チーム評価が目的ではありません。
メトリクスと取る際は、その取得目的を明確にし、必要なレベルで取得したいものです。そして、取得したメトリクスを人事評価に使わないよう注意してください。
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