スクラムのスプリトは「レビュー」と「レトロスペクティブ」で終了します。レトロスペクティブはよく「ふりかえり」と呼ばれますが、レビューで済ませて次のスプリントに進むチームをたびたび見かけます。
非常にもったいないことです。というのは、スクラムの良さはふりかえりイベントがデフォルトでセットされていることだからです。
ふりかえりでは、利用者に高品質で使い勝手のよいインクリメントを届けているか検査します。更に価値を高め、リードタイムを短くするために自分たちの働き方を内省し、改善アクションを話し合う適応の場でもあります。ふりかえりをスキップすることは、自分たちのスプリントを自分たちの手でよくしていく権利を放棄することなのです。非常にもったいないことです。
ふりかえりはスプリントを好ましいものに変える力があります。スプリントにはよいスプリントもあれば、うまくいかないスプリントもあります。時にはスプリントゴールを達成できず、失敗してしまうこともあるでしょう。そんな時、ふりかえりをすることで悪い空気を断ち切ることができます。ふりかえり、うまくいかなかった事実を受け止め話しあうことで、次につながる気づきが得られます。それは、うまくいかない方法を学んだ貴重な機会になるのです。この洞察を繰り返すことで、チームはスプリト毎に学びを蓄積していくことができます。
ふりかえりはスプリント全体を肯定するマジックイベントです。ふりかえらずにスクラムをしていると言ってはいけません。スプリントはふりかえりで終えます。そしてチームの気づきと洞察を全員でお祝いします。