ペルソナに共感するボディーストーミング

デザインシンキングではペルソナを設定し、ペルソナの気持ちになって課題を定義します。

ペルソナに関わるインサイトを得るために、私は3つの手法をよく使います。

  • インタビュー
  • 行動観察
  • ボディーストーミング

インタビュー、行動観察は字面の通りです。ボディーストーミングとは、ペルソナに共感するために仮想体験をすることです。

例えば、体の不自由な方がペルソナであれば、あなたが健常者であっても車いすで移動します。半日車いすに乗ってバスや電車で移動するのです。車いすから見える景色、周りのリアクションも重要なインプットになります。何気なく利用している交通機関がいかに段差の多い危ない移動手段なのかを知ることができます。

糖尿病の患者さんの気持ちになるために足を固定し、真冬に下駄で松葉づえで移動してみます。

シェフの気持ちになるために、シェフの格好をして長いハットをしながら料理してみます。

車での移動で、いつもドライバーとして運転している人が、自分の車の後部座席に座って移動してみると新鮮な気づきが得られます。タクシーの後部座席ではだめなのです。家族等素人に運転してもらってこそ仮想体験ができます。

ペルソナに寄り添うためには、ペルソナに強く共感しなくてはなりません。そのためにペルソナに乗り移る、なりきることが大切です。ペルソナを見るのではなく、ペルソナから世界を見るのです。

ボディーストーミングは時間も労力もかかりますが、より鮮明にイメージすることができます。是非取り入れてみてください。