チーム史上最高をめざす

アジャイルチームは、定期的な内省を経て、より効果的になる方法を模索します。ポイントは、チームがチーム自身のためにふりかえることです。他のチームに勝利したり、経営層からめでたい評価をもらうためではありません。

アジャイルがスケールすると、組織に複数のアジャイルチームが誕生します。組織レベルでアジャイルのケーパビリティを持つことは今の時代大切なことですが、チームをアセスメントする際は注意が必要です。ちょくちょく見かけるのがチームのランク付けです。トップ3チームはAランク、その下5チームはBランク、最近できたチームはCランク等。チームのランキングをしてもアジャイルCOEやアジャイルPMO以外、だれも喜びません。意味のない指標です。

チームは、対象としている利用者も、つくる体験やソリューションも、使うテクノロジーや言語も異なります。そしてチームの構成員も違います。そんな中、組織内の勝手な基準でチームのアジャイル成熟度を評価しても意味がありません。

チームは、イテレーション毎に、一ミリでも前進すればいいのです。チーム史上最高のチームになっていれば全チームAランクに値します。

組織内の優劣を評価する暇があるなら、組織の外のお客様の体験をミリでも改善することに時間を使うべきです。社内評価に視点が移ると、そのうち社外から「パクっ」とやられてしまいます。