発散から収束は必要なムダである

アイデアであれソリューションであれ、発散してから収束します。

まず人間は発散しながら収束することが苦手です。選択肢を増やしながら同時に絞り込んでいくことがどうにも難しいのです。ですから、あらゆる選択肢を出し切り、そのあと評価して絞り込んでいきます。

どうせ収束するなら最初から発散しない方がムダがないという人がいます。確かに3個のアイデアから一つ選ぶとの、10個のアイデアから一つ選ぶのとでは、無駄になるアイデアが少ないのは前者です。しかし、少ないアイデアの中によいアイデアが含まれていることはほとんどありません。多くのアイデアが出てくる過程で、前のアイデアにかぶせたり統合したりしてより良いアイデアが生まれます。ですから、発散から収束の流れでムダを気にしてはいけません。まず量に集中し、次に質に集中します。

中途半端なアイデアに、時間とお金をかけて完全品質で作る方が最終的にムダになります。