人間中心なプロダクトにするために必要なこと

わたしは家具屋さんだとします。そして同じ椅子を3つ作ってくれと依頼されました。わたしは図面を見ながら椅子を作ります。

こうしてできた完成品は、当たり前ですが椅子でしかありません。椅子以上でも椅子以下でもありません。

わたしがもし3人の生活者と話すことができたらどうでしょうか?依頼主から椅子の図面をもらい、且つ利用者と話す機会ももらえたとします。

わたしは利用者の顔を知り、その生活者がどんなシーンで椅子を利用するのかを知ります。椅子が家のリビングで使われるのか、屋外の庭で使われるのか、仕事をするために使うのか、ほっと一息つくために使うのかを知ります。

利用者を知ることで、わたしの作るものは単なる椅子から、椅子を活用した生活者の体験をつくることにシフトします。

プロダクトは、利用者の目的を叶えたり、課題を解消するために存在します。人間中心なプロダクト制作は生活者を知ることからはじまります。