プロジェクト三角形のアジャイル版

「プロジェクト三角形」ご存じの方も多いと思います。一般的なコンテキストでは、スコープ、予算、期間の3つの制約の中で、2つを固定したら1つは可変だよ、という話しです。

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例えば、スコープ固定、予算も固定なら、期間は調整させてもらいます(納期は延します)。あるいは、スコープ固定、期間固定なら、予算は調整させてもらいます(リソース追加します)。

アジャイル開発では、予算と期間を固定しますから、スコープを調整することになり、プロジェクト三角形を逆さにして表現したりします。

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プロジェクト三角形のアジャイル版は、別の方法でも表せます。

それは、いつものプロジェクト三角形のスコープをアウトカム(成果)に代えること。

アジャイル開発では期間と予算は固定ですから、スコープを調整します。スコープをアウトカムに読みかえるのですが、アウトカムは結果なので、まだ作ってもいないものの結果を変えることはできません(ややこしいですが)。

結局、成果を見据えて機能をつくることになるのですが、評価ポイントは成果なので、そこにつながる機能はソリューションでしかありません。言い換えると、機能セットが多くても少なくても成果を達成しさえすればよいのです。時間もコストも制約がありますから、必要最小限の機能セットで成果を目指す意識が芽生えます。8割の成果をもたらす2割の機能を探すことになる訳です。

成果に注目することで、ユーザーもサプライヤーも創造性を発揮して協働する土壌ができます。プロジェクト三角形のトップをアウトカム(成果)に代えて、最小の機能セットはなにか、プロジェクトチームでブレストしてみてはいかがでしょうか。