スクラムの3本柱の一つは透明性です。
透明性がないとはじまりません。見えないことは改善できませんし、わからないと適応しようがありません。透明性は前進するためのスタートボタンです。
でもエンジンがかかったから必ずしも進めるわけではありません。進むためにはアクセルを踏まなくてはなりません。
例えば健康診断で尿酸値が高いデータが出たとしましょう。ビール(アルコール)を控えることで数値は改善するでしょう。運動もすればよりよい結果につながります。
だからといって、真夏の暑い盛りにビールをやめたり、翌日からジョギングしたりできるわけではないのです。物事はそう簡単には進みません。実際の行動を促すには、ビールの代わりとなる代替案が必要です。アルコールによる気分転換や解放感を別の方法で得られることが確認できないと、そう簡単に行動変容はおこらないのです。
代替案は人やチームによって変わります。あるチームの代替案がそのまま流用できるとは限りません。透明性は方向性を示しますが、それだけで行動の一歩を踏み出せるとは限りません。今のやり方を陳腐化させるようなもっといい代替案が見つかってこそ変化が起こります。