Little’s Law

リトルの法則は、待ち行列理論で頻出する法則です。以下の式で表します。

L = λW

L: 平均在庫。平均顧客数

λ: 単位当たりの平均処理数。λは「ラムダ」と呼びます

W: 平均処理時間

たとえば、1時間に100食売れるお店で、顧客の平均滞在時間が30分だとすると、お店にいる平均顧客数は50人です。

L = 100食 x 1/2時間(30分)= 50 

別のパターンを見てみましょう。

鴨を毎日10羽仕入れるお店があり、鴨を仕入れてから調理して提供するまで平均5日かかっているとすると、平均在庫は50羽です。

L = 10羽 x 5日 = 50

仮に、このフランス料理店では1時間あたり5組(10名)にディナーを提供しているとしましょう。客の平均滞在時間は2時間です。このレストランには20人いる、つまり20席あると計算できます。

L = 10名 x 2時間 = 20

このレストランでは、ランチをお得な料金で提供しています。 ランチの平均滞在時間を1時間とすると、このレストランに何人よべるでしょうか?

20席 = 〇名x1時間

〇=20となり、毎時間20人よべます。

食事の時間2時間から1時間(半分)になったので、呼べる人数も倍増しました。

リトルの法則が有効なのは、ばらつきが少なく、リードタイムが安定しているときです。つまり、2時間のフルコースを1時間で食べ終わってしまう人が増えると破綻します。 また、「シェフのおまかせ」1コースで全員共通である想定ですので、頼むメニューによってリードタイムが変わると使えません。 また、生産能力にも依存しますので、曜日や時間によって提供側のキャパシティが異なる場合も使えなくなります。