ワーキングアグリーメント

アジャイル開発に限った話しではないが、チームでコレクティブに共同するには価値観の共有が不可欠だ。共通のゴールや価値観がないと、話しが噛み合わなかったり行動の同期が取れない。結果、外部のステークホルダーや顧客に一貫性のある価値が提供できない。

チームのベクトルを合わせる方法に、「ワーキングアグリーメント」がある。「チームの約束」、「チーム規約」、「チームルール」とも呼ばれる。チームが大切だと考えていることを明文化し、チーム全員が守るルールとして合意する。

例えばこんな内容である。

  • デイリースクラムは10時にチームボードの前で
  • 朝会では助けが必要な事を伝える
  • わからないときは「わからない」と叫ぶ
  • 残業は1人でしない。チーム全員で判断する
  • スクラムイベント以外の会議は30分以内で!
  • 金曜日の4時以降はNewタスクを取らない
  • プロダクトバックログはJIRAに登録
  • スクラムイベントに携帯電話は持ってこない

ワーキングアグリーメントはチームで定期的に見直す。一般的には、スプリント毎の「ふりかえり」で見直し、アップデートすることが多い。

リッツカールトンホテルやアウトバック・ステーキハウスでは「ゲストにドアを触らせない」というワーキングアグリーメントがある。ドアマンやスタッフが扉を引いて、ゲストを笑顔で迎え入れるのだ。そして、お帰りの際は、ドアを開けて、笑顔でお見送りする。

ワーキングアグリーメントがあるから、チームはコレクティブに共同できる。ワーキングアグリーメントがあるから、顧客に一貫性のあるサービスが提供できるのである。

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