小さなプロダクトアウトから始めよう

アジャイルでは、第一に顧客優先、顧客の要求にスポットライトをあてるから、一般的には「マーケットイン」なアプローチと言えるだろう。ムダなモノを作らない。成果物を最小にして、成果を最大化する。

アジャイルソフトウェアの12の原則のひとつはこれだ:

シンプルさ(ムダなく作れる量を最大限にすること)が本質です

だが、現実問題として、如何に利用者のニーズを掴んでも、あなたが作れないんじゃ意味がない。金脈を探り当てても、それを掘り起こす技術力がないと指をくわえてみてるしかない。

あなたが提供したい製品・サービスの生産能力があって始めてビジネスとして成り立つのである。

だから、小さな「プロダクトアウト」から始めてみよう。

小さなプロダクトアウトは、既に普及している方法だ。エリックリース氏の「リーンスタートアップ」は、小さなプロダクトアウトから始める方法だ。MVPと呼ばれる実用最小限の製品を作り、消費者の反応を確かめ、仮説を検証し、必要なら方向転換(ピボット)する。

以下の「構築」→「計測」→「学習」のループを繰り返し、顧客が真に求めるものに近づけていく。

ソース画像を表示

(ソース:ウェブ電通報)

プロダクトアウトの代表例はアップルだが、私たちの生活の中でも同様のケースは普通に見られる。

  • ゲーム
  • ラーメン
  • テスラ(ガソリン車ならブガッティもこのカテゴリ)

ゲーマーは自分たちが遊びたいゲームを開発する。それに消費者が共感して爆発的なヒット作が生まれる。

ラーメン店主は自分たちのこだわりの一杯に魂を注ぐ。そのファンが店の前に列をなす。

テスラは自分達のミッションとビジョンから電気で動く自動車を開発した。そのテクノロジーとパフォーマンスに魅せられたファンがテスラ車を購入する。

真にイノベーティブなプロダクトは、プロダクトアウトから生まれている。

自分たちの得意な分野、技術的に卓越している領域をセンターに持ってこよう。そして小さなプロダクトアウトから始めよう。消費者の反応を取り込み、小さなピボットを繰り返そう。そして、プロダクトを育てていこう。

真の顧客志向を生むプロダクトアウト戦略

新品価格
¥1,980から
(2019/5/20 08:50時点)