ウェブマーケティングでは各種KPIを設定します。KPIを満たしていくことで、そのサイトの対象を世に知らしめ、コンバージョンを達成します。
KPIはKey Performance Indicatorの略で、重要業績評価指標のことです。大きなゴールはすぐ達成できませんので、実現可能なKPIを定め、小さなゴールを満たしながら成功を積み上げていきます。
KPIを設定する際に、データがとりやすいというだけで決めてはいけません。
あらゆることに目的があり、その目的を達成する方法はいくつもあります。例えば、利益を増やす方法はもっと売るか、コストをもっと抑えるか、その両方があります。もっと売るにしても、新規にお客様を獲得して新たな売り上げを立てる方法もあれば、既存顧客からの追加注文をもらう方法もあります。よりハイグレードなサービスへのアップセルもあります。
すなわち、目的を達成するためのボタンは複数あり、そのボタンのどれを押すと最も効果があるのかを知らなくてはなりません。そして、そのホットボタンを見つける方法がCSFの分析なのです。
CSFはCritical Success Factorの略で、重要成功指標のことです。目的達成に寄与するファクターの中から、最もリアクションが期待できるファクターをクリティカルなサクセスファクターとして選びます。
例えば物品を販売するサイトなら、コンバージョンが最も重要です。ある画面の平均滞在時間を延ばしても、コンバージョンまでの時間が長引くだけです。特につなぎの画面は短い滞在時間であるほど好ましいことになります。
一方、企業のプランディングのサイトなら、平均滞在時間が長い方が好ましいです。それはエンゲージメントが高いということです。サイトの平均回遊時間も同じことが言えます。
目的によって肝となるホットボタンは異なります。そして間違ったボタンをKPIに定めてしまうと、目的達成がますます遠のいてしまいます。
KPI設定は次の要領で行います。
- 目的を明確にする
- 目的達成に寄与する要素(ファクター)を洗い出す
- 洗い出した複数の要素から、CSF(クリティカルな成功ファクター)を選び出す
- CSFにKPIを設定する
設定したKPIは定期的に見直します。あまり動かないようであれば、更に分解して感度の高いCSFを突き止めます。リアクティブなホットボタンを見つけ出し、そこをピンポイントで押していきます。