英国プロジェクトマネジメントPrince2を構成する4つの要素

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Prince2のキーワードは ‘7’ だ。

プリンスでは、プロジェクトを4つの側面に分けている(プロジェクトの4要素)。

要素は以下の通り。

1.原則
2.プロセス
3.テーマ
4.テーラリング

最後のテーラリング以外、7個ずつある。だから、キーワードが Sevenである。

順番に見ていこう。

【原則】
1.ビジネス正当性の継続
2.経験からの学習
3.役割責任
4.段階によるマネジメント
5.例外によるマネジメント
6.成果物重視
7.プロジェクトのテーラリング

【プロセス】
1.プロジェクトの始動
2.プロジェクトの立上げ
3.プロジェクトの指揮
4.段階のコントロール
5.成果物の提供
6.段階境界のマネジメント
7.プロジェクトの終了

【テーマ】
1.ビジネスケース
2.組織
3.品質
4.計画
5.リスク
6.変更
7.進捗

そして、4つめの要素である「テーラリング」である。

テーラリングは一つだけだ。
あまり聞きなれない言葉かもしれないが、スーツを作るとき「テーラーメイド」という言葉を聞いたことがあるのではないか。

プリンスでは、プロジェクトを取り巻く環境に応じて、プロジェクト体制や進めるプロセスを最適化する。
メガプロジェクトもあれば、小規模なプロジェクトもある。だから、いつも同じアプローチだと非効率的だ。
プリンスでは様々な報告書や登録簿をマネジメントプロダクトとして定義しているが、こちらもシンプルなプロジェクトならフルセット使わず軽量化していい。

マネジメントプロダクトは全部で26個あるが、軽量化する際、次の二つの方法がある。

  • 使用するマネジメントプロダクトを減らす。
  • マネジメントプロダクトの中身(内容)を減らす。

プリンスのマネジメントプロダクトについては、以下の投稿に詳しく説明している。参考にしていただきたい。
Prince2 プリンスのマネジメントプロダクト

代表的なテーラリングのひとつとして以下がある。

比較的シンプルなプロジェクトでは、「プロジェクトの始動」プロセスと「プロジェクトの立上げ」プロセスを統合する。始動・立上げ段階でプロジェクト全体をプラニングし、ベースラインの合意形成後、即、実行段階に入る。
また、小規模プロジェクトでは、チームマネージャーがプロジェクトマネージャーを兼務することも多いが、これもテーラリングだ。
小型プロジェクトでは、プロジェクト管理のオーバーヘッドを下げるため、ドメインエキスパートであるチームマネージャーがプロジェクトマネージャーを兼務する方が効率的である。それに、小さなプロジェクトでは、大抵スコープが小さく具体的だから、対象ドメインに詳しい人物がPMを務める方が作業がはかどりやすい。

一点注意したいのは、「原則」はテーラリングしない。プロジェクトがプリンス基準のプロジェクトだと言われるために、原則は、常に7つ全部適用する。
プリンスの原則について、使いたい部分だけパーツで使うのはNGである。

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